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イノセンス

「イノセンス」はかなり好きな映画です。もう何回も鑑賞しています。「攻殻機動隊」もしんみり心に響くアニメ映画でしたが「イノセンス」はそれ以上にすばらしい。ある意味、押井守の最高傑作だと思います。
この作品は難解だと思われがちですが、決してそうではありません。まず、「攻殻機動隊」の続編なので、前作を未見で鑑賞するのは混乱すると思います。本当の自分はどこに?という最大のテーマは前作より受け継がれています。
そして、一見難解なストーリーに見えますが、それは功名に張られた「セリフ」やパズルのように構成された「映像」による雰囲気なのです。監督の、あ・そ・びです。押井監督も言っているように頻繁に出てくる古書からの引用はストーリーとはなんら関係なく、雰囲気つくりに使用されているに過ぎません。そういうものをとっぱらえば、原作の6話「ROBOT RONDO」がベースの単純なストーリーが見えてくるはずです。
映像面ではかなり実験的要素が多く、ある意味浮いているのかもしれませんが、ブレードランナーにみられるフィルムノワールを見事にアニメ世界で再現しています。意図的に凄まじい情報量の映像は、アニメ的にはどうかと思われがちですが、「アバロン」の逆の方法論で作られた為であり、実写と考えればこれでも情報量は圧倒的に少ないのです。これによりかつて、初めてスターウォーズを見たときのように何回見ても新たな発見があり楽しめます。
CGも多様されてますが、マッピングによるCGの限界を押井監督も分かっているようで、作り込みによる実験をしています。が、あまりの情報量の膨大さに一部のみで断念しています。それでもコンビニでバトーがハッキングされて自分の腕を銃で打ってしまうシーンは、その製作過程を考えれば圧巻です。

「イノセンス」を鑑賞するにあたって、
 ●ヴィリエ・ド・リラダン『未来のイヴ』
 ●ド・ラ・メトリ「人間機械論」
 ●養老孟司「唯脳論」
 を読んでいればなお楽しめるかと思います。「イノセンス」の脚本には、この3冊の本の影響がかなり色濃く伺えるからです。
とりあえず深く考えずに、素晴らしい美術に浸る鑑賞の仕方でよいのではないでしょうか。そしていろんなことが気になってきて何回も見てしまうはずです。そしてパズルのピースがあうようにすべてがクリアになってくるでしょう。まずはバトーのハードボイルドな哀愁感にぐっとはまってみては。
ちなみにテレビシリーズの「攻殻機動隊」は、幼稚なストーリーを無理に高尚にみせようと難解な言い回しにして、見ていて恥ずかしいです。原作のすさまじい注釈の情報量を考えると、やはり映画版のほうが原作にちかい気がします。
マキノ


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テーマ : 特撮・SF・ファンタジー映画
ジャンル : 映画

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SFをこよなく愛するペーパークラフトクリエイター
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